史跡

念佛塔(ねんぷつとう)

平倉の繋部落の中程に高さ三材を超す「念佛塔」と三文字を刻んだ石塔が建っている。この塔は、繋部落を中心とする地域の人びとが講中(こうちゆう)を結び、お経やご詠歌を唱え、先祖や餓死者の冥福を祈り、その供養の証として建立したものである。念佛塔の文字は遠野南部家の家老福田諸領が揮毫したが、仕上がりが気に入らないと土中に埋めさせた。それを何年後かに地域の人びとが堀り出して再建したといわれる。一文字の彫りの大きさは、三升の米が入ることから三升彫といわれている。